初めての村上散歩 秋を彩る屏風まつり(前編)
2025.09.26
「まつり」という響きを聞くと、いくつになっても心が躍る…そんな九州育ちで新潟在住8年目、新人ライターの八木野恵美です!
今回お邪魔したのは、村上市で開催中の「屏風まつり」。町屋や商店を会場とし屏風を一般公開するイベントで、歴史や町の人の心意気に触れられる貴重な1日となりました。
町屋の前でパシャリ
実は私、村上の町中を歩いてまわるのは初めて。ちょうど町人の町と士族の町の中間にある村上市役所から、散策をスタートしました!
まず最初に訪れたのは奥村酒店。大正時代に分家し、造り酒屋を始めたが後に味噌屋に転身、戦後は主に酒を扱う商店になったお店です。
お話も伺ったところ、「町人町(ちょうにんまち)では村上大祭の際に客人をもてなすため屏風を飾るが、ここ一帯は士族の町なので村上大祭に参加しておらず、屏風を飾る風習も無いんです」とのこと。
こちらの屏風は明治10年に出版された新潟県の風土記「越後摘誌」に収録された県内の錦絵をまとめたものなのですが、屏風まつりの時しか公開していないと聞き、より一層「貴重なものを拝見している!」とテンションが上がりました。
次に訪れたのは、すぐ近くにあるまいづる公園内に移築・保存されている三棟の武家屋敷。
なんとこのうちの一棟「旧嵩岡家住宅」には、皇后 雅子様の父方の祖母にあたる静さんがお住いだったそうなのです。
茅の葺き換え作業準備で、足場が組まれていた
雅子様は村上市と縁がある…と聞いてはいたけれど、まさかお祖母様のお住いを見学できるなんてビックリ!しかもここまいづる公園自体が、天皇陛下と皇后雅子様の御成婚を記念して整備されたと知って、さらにビックリ!
旧嵩岡家には管理人さんが常駐しており、雅子様に関するお話や、周辺の武家町の歴史についてお話を伺えました。
昔の地図を読み解き、解説する管理人さん
旧嵩岡家は茅葺き屋根の直屋造り。「防虫のため、数日おきに囲炉裏で火を焚いて茅を燻蒸しているんですよ。木材に煤が付着して防腐効果もあります」とのことで、天井に目をやるとたしかに梁が黒っぽくなっています。
本物の茅葺きなので、大雨の日には雨漏りすることも…
旧藤井家も同じく茅葺きの直屋造りなのですがこちらはほぼ毎日燻蒸しているらしく、こんなに管理に手間がかかるとは!と驚きを隠せませんでした。
同じく公園内にある旧藤井家は、もともと武士の家だったものを明治時代に産婦人科医院・産婆学校として増改築、後に村上市に寄付され解体調査をし、増改築前の姿に復元されたもの。
旧藤井家の歴史を解説する管理人さん
こちらの屏風は藤井家との関係はなく、書家の前田松南宅に伝わっていたのだそう。
金魚の絵や風景画、筆致の違う書など…交流のあった作家たちの作品が寄せ集められており、今見ても「オシャレ!!」と見入ってしまいました。
好きな作品でスクラップブックを作る感覚と同じだったのかも
これはもしや焼き魚…?笑
また旧藤井家には寄贈された甲冑も展示されており、武家屋敷らしい雰囲気をより高めていました。
さてその後、旧嵩岡家の管理人さんに「商店の方がたくさん屏風をお持ちですよ」との情報をいただき、町人町の方へも散策してみることに。
後編へ続きます。
初めての村上散歩 秋を彩る屏風まつり(後編)
城下町村上 町屋の屏風まつり 2025