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九重園 歴史が育んだ甘味ある美味しい村上茶を扱う老舗

2023.10.24

村上市内に茶畑を持ち、製茶、お茶の販売をしている九重園(ここのえん)さん。村上茶の歴史を生み出した、といっても過言ではない、老舗中の老舗です。

今から約400年前の江戸時代後期、当時の村上藩主・内藤信親から「村上藩に暮らす人々が飲むための緑茶を藩の中で育てる」という役目を与えられたのが、九重園さんの二代目、瀧波重兵衛氏だったそう。
その役目を果たすため、京都の宇治から茶師を呼んで製茶方法を学び、お茶の樹の種を植えて栽培に取り掛かったのが村上茶の始まりとされています。



お茶の樹はもともとは暖かい土地で育つ作物ですが、村上は「北限の茶処」と呼ばれるように、お茶の産地としては珍しく、北側に位置します。
そのため、他の産地に比べて年間の日照時間が短くなり、渋みを生み出すタンニンが生まれにくくなるため、渋みが少なく甘味が豊かなお茶が育つと言われています。

京都から持ち帰ったお茶の種が段々と村上の気候に順応していき、甘味のある美味しいお茶になっていったのですね。
樹齢を重ねたお茶の樹の方が、若い樹よりも質のよい茶葉が採れると言われているそうですが、九重園さんの茶畑には樹齢100年を超える樹もあるそうです。
歴史が美味しさを生み出しているのが分かります。



村上は「町屋づくり」と呼ばれる家屋が立ち並んでいるのが特徴。
うなぎの寝床のように細長い建物が、隣同士の隙間なく立ち並んでいるエリアが残っているのが特徴ですが、九重園さんもそのひとつ。また、店の奥に住まいがあり、土間で一続きになっているのも町屋づくりの特徴です。

お店の奥に一歩入ると、大きな神棚、お仏壇、“開かずの金庫”としてテレビ番組にも取り上げられた重厚な金庫などの歴史を感じる調度品が目に飛び込んできます。



店舗の奥、中庭を望むお座敷は、カフェスペースになっています。

先祖代々伝わる屏風や立派な調度品が飾られた贅沢な空間で、抹茶や煎茶と季節の和菓子のセットや、抹茶シェイクなどが味わえます。
こちらのお座敷、なんと元々は隣の家だったそう。空き家になったところを買い取って、2軒の壁を無くして繋げたというから驚きです。

家同士が隙間なく横並びで建てられている町屋だからこそできる空間の使い方ですね。
余談ですが、お庭にはたくさんの猫が遊びに来ています。美味しいお茶をいただきながら猫を愛でる時間、おすすめです。



DATA
住所 新潟県村上市小国町3-16
電話番号 0254-52-2036
営業時間 9:00~17:30
休業日 1/1
駐車場 10台
 
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この記事を書いた人

松本典子

村上市の小さな宿「よはくや」のオーナー兼フリーライターです。村上生まれ、村上育ち。観光に来た人を連れて行きたくなるお店、ガイドブックに載らないようなお店、ふだんのまちの様子など、地元の目線でお届けします!

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