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夭夭亭 ジブリのようなお店でマスターとの会話をたのしむ老舗居酒屋

2023.10.12



まずは、この重い扉を開けられるかどうか。
蔦の葉が生い茂る外壁、山吹色に灯った読めない店名の看板、中の様子は全く見えない窓。何も知らずに訪れるにはかなりハードルが高い外観だと思います。

夭夭亭(ようようてい)は、2025年で50年を迎える、村上の中でも老舗の居酒屋。看板には「欧風居酒屋」とあるけれど、居酒屋?バー?ぴたりとくる呼び名は数年お邪魔していても未だに分かりません。

食事をメインにお酒をたのしむ場所が居酒屋で、お酒を楽しむための場所がバーなら、マスターとの時間をお酒と一緒に味わうのが夭夭亭ではないかと感じています。



マスターは島根県出身。大阪や東京などを転々とした後、結婚した縁で村上に移り住み、それ以来50年近く村上に暮らしているそう。

40代になってからバックパッカーデビューをして、インドに10回以上訪れているとのこと。この原稿を書いている時は、一人スリランカ旅を計画中でした。御年76歳の海外一人旅。

旅の目標は、お孫さんから譲り受けたiPhoneで旅の動画を撮影して、LINEグループやInstagramに載せることだそう。すごい…!

余談ですが、マスターはいつも若々しい服装をしていて、着られず着こなしています。お茶目なスエットにチノパンなどなど、同年代でさらりと着こなしている人はなかなかいないのでは。



ドリンクも食事も、メニューは無し。飲みたいものをマスターに伝えて出してもらう。

マスター手作りのお通しを3品ほどつけてくれることが多く、それをつまみつつお酒と会話をたのしみます。
タイミングが合えばマスターが仕入れた旬の食材やいただきものをさっとだしてくれることも。食事は済ませて、2軒目、3軒目にふらりと立ち寄るのがおすすめです。

近年は骨董商の免許を取得して、店舗の2階に古物を陳列しています。ジャンルを問わず、器や書籍、雑貨が並び、宝探しをするような空間が広がっています。



筆者の宿(よはくや)に宿泊したお客さんから聞く夭夭亭の感想で多いのは「ジブリの世界のようだった」です。

カウンター背面に並ぶ数々の酒瓶、異国情緒あふれるお面や楽器、本棚には書籍がびっしり、写真や絵画が散りばめられた店内、大きな口を開けてワハハと笑うマスター、個性豊かな常連さん。

店内に漂う、日本ではないどこかの国(世界?)のような雰囲気は、たしかにジブリ映画の中に迷い込んだ気持ちになるかもしれません。


DATA
住所 新潟県村上市細工町1-16
電話番号 0254-53-4466
営業時間 19:00~24:00
休業日 日・月
駐車場 無し
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この記事を書いた人

松本典子

村上市の小さな宿「よはくや」のオーナー兼フリーライターです。村上生まれ、村上育ち。観光に来た人を連れて行きたくなるお店、ガイドブックに載らないようなお店、ふだんのまちの様子など、地元の目線でお届けします!

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